なんで京安にこだわるのか?ーステージでの二人と、彼らから発せられる言葉。
『風 is a doll?』の歌詞に迫る
囲み会見で選曲について尋ねられ、「ほぼ自分で決めましたね。歌詞に意味合いがあるものを、このライブに合うものを選びました」と答えた風磨くん。(Johnny's web『風 is a doll?』囲み会見レポ参照)
その意味合いとは一体どんなものなのか、それが気になったので記事にまとめてみました。それは無理矢理な解釈では、深読みしすぎでは、と思ってもあくまで一個人の意見ですので参考程度に捉えて下さい。ただ、素晴らしい評価を受けた今回のコンサートについて、セットリストや雰囲気や選曲だけでなく、本人が考えて考え抜いたその曲の歌詞に注目するきっかけになればいいな、と思って文章にしてみました。また、和訳に関してはあくまで一例であり、必ずしも正しい訳ではありません。自己解釈とインターネットの力をお借りして書いていますので、多少は目を瞑って頂ければと。
また、解釈を行うにあたって、本人か掲げたコンサートのコンセプトについても少し触れておきます。「『風 is a Doll?』っていう挑発的な…「誰が人形だよ」っていう感じで。人形が人間になるために心を奪うっていうストーリーではあるんですけど、実は、自分もそうなんですけど、周りの友達とか若いみんなが社会に出るときに苦しむ姿だとか。例えば、(演出のナレーションのなかに8人が)ガラクタとか操り人形って表現されていた部分もありましたけど、そういう風に揶揄されている、若い子の気持ちを代弁しようと思って」
「その人形たちのサクセスストーリーじゃないですけど、みんなの背中を押せるようなライブになればいいなと思って」
(これもJohnny's web『風 is a doll?』囲み会見レポ参照)
それらをふまえて、では本題に。
「人間に遊ばれ操られていた彼らは、いずれガラクタとして捨てられていく。彼らはいつしか感情を抱き、人間になりたい、と願うようになった。女性の恋心を盗んで人間になるために、彼ら8人(風磨+安井萩谷森田樹真田半澤増田)は『風 is a doll?』という怪盗団を結成した。明日が作戦の決行日、今日はその決起集会が開かれるのだ、合言葉は『Party up!』」という英語でのエピローグから、このコンサートは始まる。
◎Party up!
Dance to tomorrow, let's start the night
いや初っ端から天才か!明日へのダンス、夜を始めよう!なんて、まさしく前夜にふさわしい。そして明日に向けて今日は騒ごうぜ!Partyだ!という気持ちにさせてくれるクラブ調のミュージック。
全て思い通りになる Don't stop! Baby! Baby!
夢が今現実になる Can't stop! Baby! Baby!
絡みつくあなたの 心はほどけず
It's no give and take for me It's no fake
Get get get it…Get get get it…Get get get it enough
U know what I want da da li da... Hoo!俺がほしいものを知ってるんだろ?というような訳になるこの部分も、前曲同様、恋心盗むために女性と駆け引きをしているのであろう。
君の E-Motion Ur E-Motion
仲間と繋いだ楔 やっと見えてきた光 これだけは負けない
いつまでも消えないよ あのとき誓った想い 明日へと進もう失恋してしまった人形に対して、たとえ失敗してもいつか俺らならできる、人間になりたいってあのとき誓っただろ、なんて励ましているのかな。
Baby, Baby, Please don't say good bye あと少しだけでいい
Baby, I just can't stop loving you どんな罰も受ける Uh
There's no competition cos you on the top
Don't lose yourself自分自身を見失うな!
Not enough. Let it out.
Time's up. It's going down.またまだ足りない。もっと吐き出せ!
明日っからまた日、月、火 ほら水木回って金、土、日曜曲のタイトルの通り一週間を表す部分があるのだが、コント前のIt's going downの歌詞にも実は
Mondayから始まるepisode Tuesday 振り返らず Don't stop
Wednesday, Thursday, Friday... Don't lose your self
Saturday to Sunday night とどまること知らないParty night一週間を表す部分があるのだ。何たる偶然!コント前後の曲ですら繋がる!風磨くんは天才なのかな!?!?
嫌なもんは 忘れりゃいい everybody jump up!! その調子
もう気にすんな 何もかも everybody jump up!!weeeek同様、歌詞が明るくて元気が出る。これはバック担からするとお馴染みの曲だったが、普段からJr.を見てなければ結構わからない。シングル曲でもないし、まずJr.ですらすごい歌い始めたの去年とかだし。でもC&Rでファンを盛り上がらせるのは上手だな、と思った。
宝モノを探して ごっそりGet! Get! Getしようぜ!コントの宝箱のくだりにも繋がって、いかにも怪盗団らしい歌詞。
I wanna feel your love
I just wanna fall in love again
Give me your love
I hope it's not the end.Cuz I don't wanna, say good bye
Hello! Hellooo!! Girls!!! 今声高らかにの部分。なにこの菊池風磨感。とても明るいアップテンポな曲で、元気をくれる歌。Girlsは、ファンに向けてでもあるのかな?良い曲だなあ、と思ったので、次の機会にぜひ収録してほしい。そうしたらもう少しこの曲の意味についてもわかるかも。どっちにしろ失恋ソングの雰囲気とは正反対で、ここで怪盗団たちの気持ちに変化が起こったのかな。
夢を掴もうぜ仲間で お前のためなら死んでも良いこれは男のアツい友情と、アツい気持ちを全面に出した歌。今回のバックのJr.と一緒にやることに、きっと意味があったのだと思う。大切な大切な仲間と一緒に、全力で創り上げた公演。俺たちでやってやろうぜ!って最高のコンサートを創り上げた8人ちょうかっこいいっす。
Grow up! Grow up! 生きてる証を刻むんだ
Believe yourself! かけがえのないこの瞬間(とき)にアツい曲繋がりでこの順にしたのかな。でも歌詞というよりはこれに関してはやっぱり曲。SUMMARYを、3年前にTOKYO DOME CITY HALLという同じ場所でやった記憶を、思い出させてくれる彼ら。今回は本当にサークルフライングをしたわけでないけれども、もう何年も感じていなかった、TDCの夏が、多分そこにはあって。
もう一度あの日に戻るとしても 同じ路(みち)選ぶだろう
一つになれ 舞い上がれ Oh yeah! 近づいてる
ねぇ 君は 愛の続きを ねぇ 誰としてる?
”愛してる” その言葉しか 思いつかない
未来まで届くような 愛伝えたい(愛してるよ)
『愛してる?』『うん 愛してる(*^_^*)』
『…愛してる?( ̄_ ̄;)』
愛してる うぅ…(*_*)愛してるゥまたしても愛してるという単語が7回登場する。面白いくらいに。人間になって、愛または愛してるという言葉を知った風磨くんは、愛という言葉をたくさん使いたくて仕方ないのかな。かわいいね。
明日も君に会えると願う 人はそれを愛と呼ぶのかな…曲の最後の最後に、一回だけ愛が使われているけれども、それはきっと愛の本当の意味がわかったのということであると思う。愛してる 愛してる と言えば気持ちが伝わるのだと思って伝えてきた。けどそれは言っているだけ、であって自分がきちん愛してるの感情を抱いているのかはわからなかった。でもここで気付くのである。これが愛なのかと。この一回だけの愛という表現にはとても大きな意味があるように思える。
裏切っても 傷つけても 信じてまた愛をくれたね
手探りの愛で どんな夜も光灯してそしてこの曲にも愛が登場するのだ。つまり、 ひとりぼっちのハブラシからここまで、風磨くんが今まで披露したことのある、もしくは歌声一本で届けたいと思っていた単に曲を並べたのではなく、愛という共通テーマに沿って選ばれた楽曲たちであった。
「Thank you for your love」
心から言えるよ ありがとう 愛してるよもちろんこれは仲間や家族、ファンへの想い、感謝の気持ちであるだろう。ただセットリストに沿って考えてみると、他の意味合いを持つことができる。suger and saltや、Maybeであなたの愛を感じたい、あなたの愛を下さいと歌ってた彼が、やっと報われた。愛をくれてありがとう。人間になることができた彼が、歌で心を動かす時間は、大切なことに気付かせてくれてありがとう、と感謝の言葉を述べてここで終わる。
夏の終わりを知らないわけじゃない 思い出も紡いでも戻れはしない
また来年集いたいなんて 毎年ながらも切なく響く
でも今はこのまま暫く 儚く舞う花びらの如く…どう頑張っても、どうもがいてもこの夏は終わってしまう。いくら思い出しても二度とは戻れない。来年もまた皆で集まりたい、なんて言っても確証なんてない。そして同じような夏には絶対にならない。すごく儚いけれども、だからこそ、今という瞬間を大切にして、今はこのままでいよう。
つなぐ手と手ほどいて 地平線 その先 新たな季節へ それぞれそして、夏が終わる。彼らは、そして私達も、バラバラになっていく。同じメンバーで、誰一人変わらずに、集まるなんてことはもう不可能なのだ。この先8人で歌うことはもう無いであろう。それをわかっていて精一杯楽しんだのである。時間を止めることは出来ない。
波の音も 焼けた砂も アルバムに残らないから素敵なんだ写真に残せないものこそ、素敵なのである。今回のコンサートで言うならば、入った人にしかわからないあの一体感や熱気。8人のアツい絆。「最高だった!」と思えた私達の気持ち。他にもたくさんあると思うけれども、そういうものが素敵なんだよ、だからアルバムに残らないからって忘れないでね、ってきっと彼は伝えたかったのかな。
確かな この夏だけは君と共に
あなたよりも大きな愛は どこにもないんだよそして愛。今回、重要なキーワードとなった単語が最後にも入っている。あなたの愛が、あなたが愛してくれることが、一番大きいことなんだよ。
切りとったメロディー繰り返した 忘れないように
言葉よりも大切だから あなたに届けた風磨くんの想いは、しっかり客席に届いていたよ。
だって時間(とき)は進んでくから